コント型SHプレイリポート:ハッカーズ・ロケンロー



text2:バッド・プレイヤー
宝 「まずは簡単な所で特殊二身合体で産み出せる破壊神シヴァ(LV85)、こいつを造るべくマップの制作がてら天海フロートの探索を開始した。隊列は、前列に神獣アヌビス(LV51)の魔晶変化カドゥケウスを装備したネミッサと獣型造魔のパスカルくん。後列にゲイボルグを装備した俺。」

「なんでトレパン後列なの?剣攻撃しか脳がないのに。」

「三回目のプレイだからって変なこだわりもっちゃって、運と速さにしかポイント振り込まないのよ、こいつ。」

「要するに逃げ足とラッキーだけの主人公、と?」

「そ。」

「どうやって造ったのか残念ながら憶えてないが、通常合体と精霊ランク変動合体をCOMPにて繰り返すこと三時間少々(推定)。俺はついに鬼女ランダ(LV59)と神獣バロン(LV64)を造り出すことに成功した。ここまでくればもうシヴァは手に入れたも同然。笑いを堪えきれず、にや付きながらすぐさまCOMP合体を開始した。」

「オチは読めたね。しょーもな。」

「大切な合体の時くらい業魔殿行きなっての。」

「ショワ〜ショワ〜ショワ〜ガン!ビーピヨヨヨヨ(COMP合体時の効果音)合体事故・予定とは違う悪魔龍王ヴィーブル(LV36)が作成されました……ってなめとんのかーっ!」

「面白くないなあ、オチわかってるもんなあ。」

「俺はその時からヴィーヴルがちょっとだけ嫌いになった……」

「ちょっとだけ?」

「所詮おねーちゃんを憎みきることなど出来ないのだよ、フェミニストだから。」

「単に助平なだけでしょ。」

「胤虎、あなたねえ!」

「憎いといえば、天海フロートに出没する悪魔の中でもっとも嫌いだったのは邪鬼ラームジェルグ(LV26)!あれほど腹の立つ奴はデビサマの幽鬼ヴェータラ(LVなんぼやったかいな?56?)以来だ!」

「何でさ?直接攻撃はほとんど効かないけど、魔法使えば一発でしょ?」

「それが腹が立つというのだ。奴等が集団で出てくるたび、こっちはパスカルくんのマハ・ラギオンで対処せにゃならんのだぞ!何時間もダンジョンをうろつく時にこのMP消費は罪悪であろーが!あのやたら気取った口調も苛立ちを加速させてくれおるしな。」

「天海フロートの出口すぐ近くにターミナルもヒールスポットもあるじゃない。」

「馬鹿か!お前は!……入るのが面倒臭いじゃないか。」

「どっちが馬鹿なんだか。」

「……まあそんなこんなする内、破壊神シヴァに加えて大天使サンダルフォン(LV62)からの2ランクアップ合体による大天使メタトロン(LV80)、どうやって造ったのか謎の地母神カーリー(LV75)が完成した。」

「本当はカーリーじゃなくて女神アナト(LV71)を作成する予定だったのよね。」

「うむ。しかし、アナトを作成した後に何気なく検索合体を選択してみると、なんと予想外にアナトを材料にしてカーリーが造れたのだ。で、迷わず合体しちゃったわけだな。俺の中では何故か、魔神や破壊神よりも地母神は遥かに造りにくい存在だっただけに、妙に得した気分になったな、あの時は。」

「そういうのはあるよね。確かに。」

「そうだろ?そして、ここで一旦素体制作を中断し、三人のチューンアップを開始した。」

「あきたの?素体造り。」

「う〜む、それもあるが、COMPの容量の問題が大きいな。悪魔を十二人しか収容できないCOMPの中に常に六体(悪魔五人と造魔)をセーブしながらでは、御魂合体も容易ではなくなるであろう。先に三人、後に残り二人と御魂強化の作業を二分割した方が効率が良いのだ。」

「な〜んか、胡散臭いわね。気の所為じゃないの?」

「むむ〜、否定は出来んな。しかし、こういった根気のいる作業をする時に最も大切なのは、如何に自分をあきさせないか、ということではないか?」

「一理あるわね。」

「トレパンがお笑いじゃないのって珍しいな。」

「馬鹿者!俺は常にシリアスバリバリではないか!」

「お笑い以外何でもないって。」

「そして、御魂合体を開始したわけだが……御魂ニギミタマ(LV25)を数体合体させた直後に一旦計画を凍結せざるを得ない状況に追い込まれてしまった。」

「ん……?なんで?……そのことに関する記憶だけが消えてる……。」

「そりゃあそうだろう。俺も消えてる、っていうかもともとそんな記憶はないもんな。」

「え……じゃあ何で知ってるの、胤虎。」

「うむ、著者に聞いた。どうやら著者がいうには、リアルワールドの都合だそうだ。リアルワールドの都合なんか、サイバースペース中にいる俺らが知るはずねえからな。」

「どーせ、ろくな都合じゃないわよ、だらしない人間だから。」

「全然関係ないけど、このコント、妙に落ち着いてきてない?」

「……も一回だそうか?ニュークリアボム。」

「や、やだよ。ネズミを見付けた某猫型ロボットじゃあるまいし。」

「そういえば、地球破壊爆弾までだしてたわね、彼。」

「まあいいんだがよ。そうして、著者のリアルワールドでの都合が終了してから再び御魂強化が始まったわけだ。この御魂強化だが、ニギミタマは随分楽なんだな。」

「そりゃそうでしょ。アルバート&シュタイナーをインストールしてシーアークの二階〜三階を適当にうろついてれば、簡単にできるもの。」

「うむ。あそこは精霊を造るのに最適の場所なのだ。一見面倒臭そうに思える御魂クシミタマ(LV30)でさえ、シーアーク二階〜三階だけで材料となる精霊が揃う為に、そう面倒なく作成できる。シーアークの二階に出没する妖精ピクシー(LV2)×妖精ペナンガル(LV7)で精霊ウンディーネ(LV24)、二階の魔獣ギャリートロット(LV6)×三階の魔獣カンフュール(LV15)か三階の妖魔ヴォジャノーイ(LV9)×妖魔アプサラス(LV16)で精霊シルフ(LV20)、精霊ノーム(LV16)は二階と三階にそれぞれ一種ずつ出没する夜魔、地霊、妖鬼か三階の堕天使セエレ(LV10)と堕天使シャックス(LV17)を同種族合体さればいい。クシミタマよりも、むしろ二身合体で出来る御魂アラミタマ(LV20)の方が、ややこしいプロセスを踏まねばならん。」

「ところで、いつの間にか胤虎の口調がヴィクトルさんみたいになってるんだけど……。」

「吾輩はプロフェッサーXであるからな。」

「は!?」

「アラミタマ制作の最大のネックは他でもない、主材料である精霊サラマンダー(LV28)が神獣もしくは大天使の同種族合体でしか求められない点にある。よってサラマンダーを出来うる限り短いプロセスで完成させることが、アラミタマによる強化を容易にする最良の手段と言ってよかろう。これはシーアークの四階にさえいければそれで済むことなのだが……」

「いけないの?」

「そう!おい、ユーイチ!お前、フィネガンに捕まるなら捕まるで、どうして四階に行けるようになってから捕まらないのだ!」

「そ、そんなこといわれたってさ。」

「四階にいけないおかげで、シーアークと天海フロートという二つのダンジョンを駆け巡らねばならなかったのだぞ!」

「と、いうと?」

「シーアーク二階〜三階では、神獣ゲンブ(LV43)を造るのに、決定的に出没悪魔のレベルが足りん!最高でも悪霊ガロット(LV18)だぞ!神獣カマプアア(LV32)は神獣中最低位であるから、そう苦労はせんが……」

「それで否応無しに天海フロートにいかなきゃなんなくなったのよね。」

「そういうことだ……さっきのネミッサのセリフ、みょーに『な』の字が多いな。」

「どーでもいいわよ。」

「この頃に霊鳥サンダーバード(LV42)の魔晶変化、雷神剣をゲット。前列でしか使えないが、一体+両脇にダメージが与えられる上、追加効果として感電を持つナイスな剣だ。こいつを装備した俺が前列に加わり、左からネミッサ、パスカルくん、俺という横一列の隊列を組むことにする。」

「自分が安全だと確信してからよーやく前線におもむくこの根性……ネミッサげんなり。」

「………………(怒)」

「ぬ、ぬ、ぬわにを言うか!これならば新月時に異常に頻発するバックアタックにも対処しやすいであろう!」

「めちゃくちゃ焦ってるし。」

「お、おほん!そんなわけでサラマンダー制作が始まったわけだが……そのプロセスを探り出すまでどれだけ面倒だったか……」

「そんなもん知るかよ、このタコ。死ね。」

「!?今のヒトミ!?……まあ深い詮索はよそう。逆鱗に触れてしまう気がする。で、サラマンダーだが、これを天海フロートにおいて制作しようとする場合、ダーク・マンのインストールが不可欠である。」

「何で?」

「ダーク悪魔である妖獣ジャージーデビル(LV27)を仲間にせねばならんからな。神獣は魔獣×妖精=聖獣、聖獣×天使=神獣というプロセスを経て産み出されるわけだが、天海フロートに出没する魔獣は魔獣ネコマタ(LV28)、妖精は妖精シルキー(LV24)で、彼女らを合体させると聖獣アイラーヴァタ(LV29)ができ上がる。しかしアイラーヴァタを天海フロートに比較的出没しやすい天使アークエンジェル(LV21)と合体させても神獣カマプアアにしかならんのだ。」

「ネコマタ×龍王ノヅチ(LV29)=聖獣ビャッコ(LV40)、ビャッコ×天使プリンシパリティ(LV29)は神獣ゲンブになるんじゃない?」

「そういう方法もあったか。しかし、プリンシパリティもノヅチも一階、五階、十三階のうち、十三階にしか出没せんからな。俺が取った方法は合体によってネコマタよりもランクが上の魔獣を造り出すことだった。」

「ああ、そこでジャージーデビルが出てくるのか。」

「そうよ。妖獣ジャージーデビル×妖魔マルト(LV25)=魔獣カソ(LV37)という結果が求められ、カソ×シルキー=ビャッコ、ビャッコ×アークエンジェル=ゲンブになる。あとは前出の方法でカマプアアを造り出せばサラマンダーは完成したも同然だ。」

「そしてサラマンダーを造った後にシーアークに向かうんだね。」

「そう。サラマンダーに加えゲンブを連れてな。カマプアアを現地調達すれば、天海フロートに戻らずに二人のサラマンダーを造ることが出来る。魔獣×妖精で産み出された聖獣と、堕天使×妖精の天使を合体させればいい訳だ。そんなふうにしてアラミタマを造り続けていたわけだが……あああああ!」

「な、何?いきなり叫び出してどうしたのよ、胤虎。」

「発情期の猫みたいねー。」

「あ、発情期だなんて……ヒトミちゃん、ちょっと色っぽい……」

「なんで造御魂合体の時に限って、シヴァの時の悪夢が蘇りまくるかああ!!」

「仕方ないわよ。事故の発生率は表面上二パーセントだけど、実際問題として同大種族二身合体の時の事故発生率は1/32らしーじゃない。」

「しかしだなあ!サラマンダー以外の精霊合体の時には平然とすまして合体成功させやがるくせに、サラマンダーやアラミタマ制作の時に限って俺を嘲笑うかのごとく事故るのだぞ!これは陰謀だ!宇宙からの毒電波が俺の邪魔をしているのだあ!」

「電波は胤虎本人でしょ。」

「あん!?うお!?うひ!!うぉれは、給食のアゲパンが、どぅわい嫌いなんだぁぁ!」

「ね、ヒトミちゃん、一発かましてやって。」

ネ&ヒ
「ラジャ。メギド。」

 SE(ドギャン、ヴァジュゥゥゥ)
「はががが……何度死ねば許されるというのだ……」

「聞きようによってはかっこいいセリフだけど……」

「言ってるのが胤虎じゃだめね。」

「シャーーラップ!宝玉食ったからどうにか生きているが、本当に死んだらどうする!」

「……宝玉って食べるもんなの?」

「トレパンだから。」

「なんか引っかかる言い草だなぁ。まあよい。そういう苦労を経てアラミタマ強化を行った訳だ。御魂サキミタマ(LV35)も似た様なもんだ……御魂強化を行っていて思ったが、つくづく造精霊合体が同種族二身合体に戻って良かったわい。」

「デビサマじゃニュートラル悪魔を材料にした場合、同種族三身合体だったのよねー。」

「そう。あれは厳しかった。一つのダンジョン内に同種族悪魔が三種類も出てくる所なんてあるかっつーの。結果的に幾つものダンジョンを渡り歩かねばならない。地下水道でのエンカウント率は低い上に集魔の水も存在せんかったしな。」

「それよりも、COMP合体がありがたかったんじゃないの?」

「まったくその通り。あれは本当に有り難かった。初めは『メガテンなのに随分とんがってねえなあ』とちょっと不満だったのだが、容易に遊び方を広げることを可能にする良き新要素であったのだなーと、この時初めて感心させられたもんだ。」

「とっとと気付けっつーの。鈍いわねぇ。」

「過去のメガテンのオマージュに対する拘泥が過ぎると言え。」

「難しい言葉使ったからって、アンタが格好良くなるわけじゃないわよ。」

「むしろカッコ悪いよ。勘違いしてる中学生みたいで。」

「……お前にだけはそういうこと言われたくないな。そんなこんなで三人の御魂強化をおえ、計画は第二段階へ。魔神オーディン(LV65)を2ランクアップさせた魔神ヴィシュヌ(LV84)、女神パラスアテナ(LV50)を3ランクアップさせた女神アナトの二人に同様の方法で御魂強化を施す。そして、計画はファイナルバトルを残すのみとなったのだった。」

「ええっと。悪魔一人につき御魂各種をそれぞれ4体、総計80体の御魂を創り出して合体したわけよね。」

「そう。御魂のための合体の回数は単純計算でも520回よ。」

「無駄に生命をもて遊んでるわねー。初めて合体を経験した時に、合体素材の悪魔に対して土下座しちゃった気持ちを思い出しなさいよ。」

「知らないね。悪魔って何だ?生命なのか?」

「……この外道が……アンタなんかダーク=カオスで大種族は外道、種族は腐れ外道よ!」

「いやいや、さっきの発言は単に無法者の自己弁護ではなく!テツガクテキな命題を含んでいるのだ。ある悪魔なんか『今お主と出会えたことを神に感謝しよう』って言ったんだぜ?悪魔の観念する神ってなんだ。ヴィシュヌやハチマンすら悪魔だ。」

「だからって悪魔を玩具にしたことの正当化にはならないわよ。」

「アホのたわ言なんかどうでもいいよ。で、どうだったのさ。フィネガンにコピーさせたんでしょ?」

「う、そ、それがなあ……」

「何さ。急に弱気になって。」

「フィネガンねえ……魔法継承や強化した能力値まではコピー出来んかったのよ、実は。」

「はぁーー!?」

「……だから余計アタマ痛いのよ……」

「やっぱり詐欺じゃん。トレパンなんかダメ人間じゃないのさ、トレパンはいてるし!」

「いや!しかし!しかしだ!キョウジ戦の雰囲気の20パーセントぐらいは味わえたと思うぞ。計画の第三段階、フィネガンとの一戦は相当にロッケンロールしていた!」

「あっそ。」

「一回目の戦闘なんかな、1ターン目にアナトのマハ・ラギオン一発で終了しちゃったんだぞ。俺が死んで!」

「そうそう。随分アヴァンギャルドな展開だったわよねー。端から見てて思わず笑っちゃったもの。」

「さらに二回目の戦闘では、一ターン目にマハ・ジオンガ(メタトロン)、マハ・ザンマ(ヴィシュヌ)、マハ・ラギオン(アナト)プラスおまけのマハ・ブフーラ(造魔)のスーパーコンビネーションを食らわせてやったら、敵陣営は一瞬にして灰塵に帰してしまった。また一ターンで終了だ!」

「満月だったもの(満月時にアナトの攻撃力は当社比で三割り増しのお買い得セットになる。直接攻撃、魔法攻撃を問わず)。」

「うわーパンクだなー。いや、メタルかな?」

「召喚士である我々のレベルが召喚悪魔に比して遥かに低いからな。俺のレベルが43で、フィネガンのおっさんにしても36だ。自分で指示を出しておいてなんだが、ありゃほとんど空襲だぜ。俺もおっさんもヒイヒイ叫びながら逃げまどい、互いの手と手を握って震えておったわ。」

「嘘ばっかり。胤虎がフィネガンさんをひっ捕らえて無理矢理盾にしてたんじゃない。」

「アンタやっぱり外道よ。」

「あんまりにも味気ないので、直前のセーブデータを何度もロードして、幾度も幾度も一、二ターンのハードコアバトルを戦ってしまったわ。現在ベルゼブブ戦まで進んでおるが、その直前データはコピーして大事に取ってある。」


next stage →text3「リアル・ロックンローラー」



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