●穢れの概念について



木霊 > ペルソナ2罰のテーマの一つとも言えそうな穢れについてです。
(ペルソナ罰やっていない人には分からない話だと思います)
作中では穢れ=罪となっていますが、それがどうも違っているように思えます。
とはいえ私の知識は勘違い半分なので(下の方でも怠惰の悪魔を間違えてしまったし)はっきりしたことはいえないのですが、穢れは死に纏わる概念だと思うのです。
黄泉から帰ってきたイザナギさまが最初にしたことも死の穢れを落とすことだったし、平安時代の貴族は、人が死んだ場所には近づきませんでした。
で、出産や月経に関しても穢れの範疇に入りました。(この辺は辞書参照)
食事の時に専用の茶碗を使うのも、他人の穢れを避けるためなわけです。

それで、何で穢れ=罪ではないのかと言うと、
この穢れの対象となるのが、必ずしも悪ではないからです。
動物の肉や皮を得るために殺すのも穢れの範疇に入ってしまいますし。

どのあたりに違和感があったというと、敵の新世塾(だっけ)がジョーカー(穢れ)を集めていたわけですが、その穢れを集める集会の後で、
「穢れを人々に戻さなければならない」
と言うことを克哉が言っていた辺りです。
穢れとは付けたり外したりするものでなく、実体の無いいわば文化的な概念ではないか、と。

とはいえ、作中では穢れ=ジョーカー=ペルソナな訳だからやっぱり付けたりはずひたりするんだよねぇ?

なんだか脳が融けてきそうなので今日はこの辺にしておきます・・・
それにしても、こんなこと書き込んでもいいのかなぁ。嗚呼。
s・バレット >ペルソナやってないんだけどな〜。セガ系ハードしか持っていない私をして、友人は「マニアの証拠」とほざきやがった。まあ、いいです。穢れについて。

多分ですね、ペルソナのストーリー中で語られる「穢れ」は、歴史的な日本の穢れと同一視するものではないんじゃないでしょうか。確かに「穢れ」の語は平安時代にも死穢や血の穢れとして使われましたが、はたして今、われわれ現代人が「穢れ」という語を使う場合にそのような意味合いに使っているでしょうか。

木霊さんの言う通り、「穢れ」に限らず言葉と言うものは全て文化的なものです。だからこそその意味・内容は不変のものではありません。同じ「おかし(いとおかし、などのおかし)」の語でも、枕草子では「趣きの深い」という意味で使われているのにたいし、現代では「変」という意味に内容が変化しています。

これと同じように、ペルソナにおける「穢れ」も現代的な意味合いを以って、使われているのではないでしょうかね。で、「穢れ」ですが、今も昔も変わっていないこの語の意味は「文化的なよごれ」ですかね。平安時代には死にまつわる事柄に関わることが「よごれ」と感じられていたのでしょう。そしてペルソナ2における「文化的なよごれ」が、サブタイトルでもある「罪」なのでしょう。

こっから先はペルソナやったことない者の言うことではないけど、まあ、言ってみます。合ってるか間違ってるだけ教えてください。多分ですね、ペルソナにおける罪って、法律や倫理上の罪じゃないですよね?罪そのものというよりも、多分にキリスト教チックな、自虐的な、「自覚された罪」あるいは罪の自覚なんでしょうか。

なにいってるかよくわからんな。例えばですね、Aさんが人を殺したとします。これは法律上でも倫理上でも、あきらかに「罪」です。しかし、Aさんは、まるで罪悪感というものを感じずに、自分は正しいことをしたと思っています。この時、Aは自分のやったことを罪だと思っていない、故にAさんはこの時点で「罪人」ではない。ところが、何らかの拍子に、例えば遺族の顔を見た拍子に、Aさんははっと気付きました。自分は悪い事をしたんだと。その途端、彼は無罪から一転して「罪人」へと身をやつすのです。

現代社会では、犯罪は穢れじゃないですか。気の迷いでやったことでも、前科があるだけで本人の人間性そっちのけで「悪い奴」よばわりじゃないですか。罪は穢れなんです、現代では。ちょっと言葉のレトリックによる詭弁臭いけど。けど、裁く基準が法律ではなく自己の倫理観に置き換えた場合、なんだかうまく行くんですよ。

「自己の倫理に反する行為」=「自分の中では犯罪」=「罪」=「穢れ」

ほら。
しかもこの場合、自分が罪を背負っている事は苦しいから、罪を背負った瞬間に自分で自分を罰していることにもなり、罪と罰は刑法のように直線で結ばれるものではなく、表裏のものとなる。ぺるそな2、「罪」と「罰」はワンセットじゃないですか。
ほらぁ〜、ね?なんか己の中で上手くいってなんか嬉しい。

ところでこういった罪と罰の観念って、勝手に「キリスト教チック」だと思ってるんですが、どうでしょう?そうでもないのかな?
木霊 > S・バレットさん、ディープなレスありがとうございます。
平安時代の例は現代語の本を参照したので(読んでから大分たってるけど)用法が違っている、ということは無いと思います。
(広辞苑と新潮社国語辞典等も調べましたし)
例が古かったのでなんですが、上に挙げたような概念は今でも通用すると思います。
おそらく無意識の範囲の話になると思いますが。
今は、例が思いつかないのでまた何か調べてきます。
(こういうとき京極堂のようにすらすら言葉が出てきたらいいのだが・・・詳しい人いらっしゃったらフォローお願いします。)
罪は穢れに触れることもありますが、罪がすなわち穢れと言うことにはならないと思います。
この辺になると、どうも言葉の解釈の問題になってきてしまいますね。
言葉から想起される事柄はどうしても人によって違ってしまいますし。

で、ペルソナ2の罪はおそらく法律では裁けませんが倫理的には罪です。

キリスト教的罪と罰について異論を唱えます。
キリスト教の罪は、自分の意識が決めることではなく、神の定めによるものではないでしょうか?
人が背負う原罪は、キリストが変わりに引き受けてくれることになっています。(そのために十字架にかかったわけです。)
人は自らの罪を意識して祈りを捧げるわけですが、罪を自覚せずにいることが本当の罪ではないでしょうか。

歎異抄にも、『善人が往生できるのに悪人が往生できないことがあるだろうか』とありますし。(いきなり宗教が違う)

にしてもちっともきれいに纏まらないですね。
まあ、自分の知識と知恵の不足のせいだとおもいますが。
s・バレット > 「善人を以って往生をとぐ。いわんや悪人をや」でしたっけ?親鸞いいこと言いますや〜ね。

まあそれはそれとして。前回のレスでは徹夜あけで注意力散漫だったせいか、誤解を招く発言をしてしまいました。「罪=穢れ」としただけでは説明が不足していますね。私がいいたいかったのは、「穢れ」の概念が存在する日本文化の内部では、罪は穢れと結びつきやすい、ということです。ですから、木霊さんの「罪がすなわち穢れと言うことにはならない」という指摘は、まったくその通りだと思います。ただ、やはり日本では、罪は穢れの性格を帯びている様に感じるのです。

それと、キリスト教の罪に関してですが、完全な私の認識不足であり、注意力散漫の極みであります。要するにおおまちがいです。

こう考えると、「穢れ」や「恥」との比較の中で西洋的な「罪」意識を捉えてみたい気もしてくる。う〜む、誰か、考えてみます?
s・バレット >>今は、例が思いつかないのでまた何か調べてきます。

考えたら、身近なところに死穢かもしれないものが転がっていた。

小学生のころですね、虫や蛙などの死体を踏んでしまったり指差してしまったりすると、「あいつ、呪われおったぁ〜」って友達から逃げ回られたりしませんでした?触ったら呪いがうつるとか言って。バリアーを張ったら触られても呪いがうつらないとかって、わけのわからんルールがあったりして。他にも霊柩車を見たら三年寿命が縮むなんてのもあったな。今考えたら呪いってなんだよって感じですけど、これって、実は死穢っぽいですよね。死の属性を「汚い」と感じている点といい(死体の他に、誰かがうんこ踏んだ時とか、うんこ現場を目撃した時にも、同じ遊びをやってました)、「うつる」ことといい、凄く穢れっぽい。っつーことは、死穢はまだ残っているのかな?


>罪がすなわち穢れと言うことにはならないと思います。

上のレスでもこのことについて書きましたが、捕捉にさらに捕捉を重ねさせていただきます。私が言いたいのは、罪=穢れという単純な等式なのではなく、ペルソナ2のストーリー中で、登場人物達は罪を穢れとして感じているのかということです。先述のとおり、私は現代において罪は穢れに転じやすいと考えています。ペルソナ2の舞台が現代であるのなら、登場人物達の犯した罪が自らの魂の汚れ=穢れとして感じられていても何ら不思議ではないでしょう。


>とはいえ、作中では穢れ=ジョーカー=ペルソナな訳だからやっぱり付けたりはずひたりするんだよねぇ?

う〜ん、ジョーカーが何奴かはよ〜知りませんが、マジシャン=呪術師ならば穢れをつけたりはずしたりすることは出来るんじゃないでしょうか。平安時代の例でいえば穢れは物忌みなどの方法で死穢を清めていたわけですし。「祓いたまえ清めたまえ」で穢れをはずすことは出切るじゃないですか。記紀神話ならば、木霊さんはイザナギの例を引いていましたが、イザナギの黄泉の穢れは禊によって清められています。穢れ、ことに死穢は文化的にはずすことの出来る概念なのです。ならばつけることも出来るでしょう。さっきの子供の遊びですが、呪われたものは他のものに触れることで、呪いを感染させることができる。かの古本屋にして陰陽師にして拝み屋の京極堂ならば、巧妙な言葉のレトリックで、穢れを自由自在につけたり外したり出来ることでしょう。こわいこわい(笑)呪術では、扱う「もの」が物質的に実在するか否かは、それほど大きな意味はもたないでしょう。で、ペルソナって……一種呪術でしょ?フィクションだからすげえエフェクトかかったりしてるけど、言ってしまえば降霊術みたいなもんじゃないんですか?そう考えてれば許容範囲に……なりますか?


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